◇小野妹子の場合
「あ、」
ひゅう、と吸い込んだ酸素を吐き出すように、
「い、」
受動的に、流れのままに、
「し、」
此処までくれば、後は容易いはずだ。
「て、」
いいぞ、いいぞ。そのまま。
「ま、」
ガガガガガガガガガガ
「・・・・・・」
「ん?あ、ごめん。聞こえてなかった」
まるで謀ったようなタイミングで割り入ってきたミキサー音。
ここまで言わせて、聞こえてないとは。
「ね、ね。何ていったの?」
作業をとめて、いたずらっぽく笑う。
気付いているでしょう。分かっているはずでしょう。
文句の代わりに、大きく息を吸い込む。
初めから、やりなおしだ。
〔何度だって聞きたいじゃない〕
〔何度だって、言ってあげますよ〕
*分かっていてからかう男と、分かっていて付き合う男
鬼芭鬼
天然小悪魔系俳聖vs生真面目純情系地獄鬼
2人で出かけた帰り
「ホテル寄ろー」
「そ、ういうことは彼女に言ってください!!」
「キスしよー」
「だ、ばっ、だから!!」
「(くうっ・・・ )におくんてばかーわいい」
愚痴聞く妹子↓
「・・・芭蕉さんが何考えてんのか全然分かんねー(うがー)」
「まぁ飲めよ(おちょくられてんなぁ) 」
ノロケられる閻魔↓
「聞いてきいてー 」
「またか」
「鬼男くんてばチョー可愛いんですけど」
「キモ! 年代分かる台詞使うな」
「こないだもねー 」
「聞けよ!」
「(ガン無視)居酒屋出て、もう終電近いから駅まで送ってったわけよ」
「へー(諦め)」
「結構酔ってたからあまり歩かせるのもなんだし、近道通ろうとしたらさ、」
「…あの辺って確かホテr」
「ふふー。せーいかーい!」
「嫌がる鬼男くんを無理やり引きずり込んだのか」
「違うよ!?引きずり込まないよ!!」
「真っ赤になって抵抗する鬼男に、初めはそんなつもりは無かったがその反応が楽しくて本気になって連れ込んだ」
「…込もうとしたけど、あまりに拒否するから普通に帰したよ」
「ほぅ」
「何で意外そうな顔してんの」
「別に」
「もちこむまでは拒絶してる方が燃えるけど、最中は合意じゃないと萎える」
「初めて聞いた。それ、芭蕉のルールか」
「まぁね」
「・・・俺のときは無理やry」
「グラス空いてる!・・・スタッフぅぅぅ」
「だからネタふるいっつの!」
罰ゲームで松尾に告白することになってしまった鬼男(ノンケ)必ず断られるだろうし、そしたら誤りゃいーや、ぐらいの軽い気持ちで挑むが、何故かあっさりOKをもらってしまう。
実は両刀の芭蕉に迫られたじたじのおにおん。