1.閻魔と芭蕉
「ぐふぇ〜〜〜〜」
妙に間延びした声が空間いっぱいに広がり、反射した。ぐふぇ、ぐふぇ、と輪唱のようにこだまする。
「やる気ない声出さないでよ。廊下にまで響いてるし」
「だって、こんなにじめじめして鬱陶しい季節に元気で入れる方がおかしいでしょ」
頬杖を付き、愚痴をこぼす閻魔に芭蕉も同意した。
「まぁ、そうだけどね・・・」
先週はギラギラと照りつける日差しに文句を言っていた。もはや相手にしていてはキリが無い。
芭蕉は適当に相槌を打ちながら、ペンを走らせる。居残り課題も残り1ページだ。
「芭蕉が居残りすんのも珍しいね」
さも嬉しそうに閻魔は笑った。要領は悪いが、面倒事には引っかからない芭蕉の初めての居残りが珍しくてしょうがないらしい。
別に好きで残っているわけではない。それに、本当は、居残りするのは芭蕉だけでは無いはずだった。
「そういう閻魔くんは珍しく居残りしてないんだね」顔を上げることなく答える。
いつも、文句を言いながらプリントを仕上げる姿ばかり見ていたから、放課後をこうして暇そうにする閻魔なんて初めてだ。
「そりゃあ、たまには俺だったまともに制服を着る気にもなるさ」
「へーえ」
「毎日毎日放課後をプリントだけで過ごすつもりはないよ。遊びたい盛りだしー」
「セーラー服止めたら、いつだって残ることなく帰れるんだから」
だったら、無駄なことしなければいいのに。
それは、どちらにも向けられた言葉だった。
しばらく2人とも言葉を発しなかった。カリカリ、をいう音のみが耳を支配した。
あれ、ふと芭蕉は気づく。
遊びたいとあれほど騒いでいた閻魔がなぜここにいるのだ。
なぜ芭蕉に付き合っている?
急に心拍がドクン、と跳ね上がった。
まさか、
問題の意味が入ってこない。
まさか、その理由が私が今日わざと居残りをしている理由と同じだとしたら、
顔を上げる。こちらを見ていた閻魔と目が合った。
沈黙を先に破ったのは閻魔だった。いたずらがばれたときのように、くしゃりと笑う。
「だってさ、」
芭蕉さんと一緒に過ごせるだろ?
2.太子と芭蕉
芭蕉庵での会話。メタ発言しかしてません。
「なー、ばしょうさん」
「なーに、太子?」
「私たち、あまり仲良くないと思われているんだろうか・・・」
「ええ、どうして!?今だってこんなに和やかにお茶してるじゃない。あ、おかわりいる?」
「あ、欲しい。芭蕉のお茶はおいしいよなー」
「ありがとう。そういってくれるのは太子だけだよ!!曽良くんなんてさー」
「って、そうじゃなくて!!」
「え、何!?いきなり立ち上がらないでよ。マーフィーくんにお茶引っ掛けちゃうところだったじゃない」
「あ、すまん。 っだからそーじゃなくって!!」
「もー。なに?はっきりいってよ。お茶がぬるくなっちゃう」
「じゃあ言うけど、」
「どーぞ」
「私たちの小説って少なくないか!?この世の中には曽芭曽はもちろんのこと、閻芭閻・鬼芭鬼・妹芭妹まであるんだぞ!!なぜ太芭太だけが無いんだ!?」
「た、太子?あんまりそういう発言はちょっと・・・」
「なんで私だけこんなに不遇なんだ・・・・」
「あー・・・。でもさ、総受け・総攻めには必ず入っているレギュラーじゃない!中にはこの拍手内でようやく出演権を得られたメンバーもいるんだよ?」
「竹中さんはリク品にも出てたじゃないか!!芭蕉さんと片づけして!!あのあと朝まで2人の姿が見えなか」
「わー!!わー!!わー!! ちょっと!!あんまり大きな声出さないでくれる!?」
「ベルは芭蕉の隣で拍手お礼を!!かさねは今度リクで主演が決まっているじゃないか!!」
「あー・・・」
「それなのに、私はいつまでたってもその他大勢扱いでっ!」
「分かった、分かったよ、太子!!出るから!!」
「・・・え?」
「私たちの話だよ!!幸いこないだ某様からもらったバトンで設定はいろいろできてるみたいだし!!管理人もそろそろ本格的にパラレル執筆に着手したいとかなんとか、ぼやいてた気がしなくも無いし!!」
「でも、あれは内容的に閻魔とか曽良とか絶対でてくるだろ?」
「長編にしたらね。でも、ここで<出会い編>にしたら、どうかな?」
「!! そうか、出会い編にしてしまえば、私たち2人しか出なくても問題ない!!」
「そう、太子と私だけのお話になるってわけだよ」
「芭蕉・・・・!!」
「ふふふ、甘いですよ太子?」
「な、妹子!?おまえ、タイトル見てから入ってこいよ!<+妹子>なんて何処にも書いてないだろ!!」
「妹子くん、甘いってどういうこと?」
「大方太子はリク作品が仕上がった次はその話を書くを思っているのでしょうが・・・」
「なに、違うのか!?」
「あああああ、ダメだ!妹子くん!せっかく太子が気を取り直してきたのに!!」
「芭蕉も知っているのか?何だ言ってくれ!!」
「ごめん、太子。私の口からは」
「では、僕が言いますよ」
「というわけで、皆さん。次の作品は更新停止となっていた僕と芭蕉さんのラブラブ連載(誇張表現)の復活です!」
「なんだとー!!?じゃあ、また・・・・・・」
「あああ、太子ー!!?しっかりっっ」
いや、ほんとごめん。